Graduate School of Engineering
Kyushu University
Profile
交換留学(1) @マレーシア
■ 交換留学先
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地域:マレーシア, サバ州
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都市:コタキナバル
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大学:University of Malaysia Sabah (UMS)
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期間:2018年2月 ~ 2018年6月
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目的:熱帯地域の自然環境を現地で学ぶ
■ 広大なキャンパス
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公式記録によると、キャンパス面積は、
999 acres ≒ 4.04 平方キロメートル。
これは、東京ドーム86個、ディズニーランド9個に相当!
ダントツで日本一の面積を誇る九州大学伊都キャンパスと比べても、約1.5倍の広さ!
(そう考えると、伊都キャンも広いな笑) -
UMSキャンパスの中には、講義室, 図書館, ホールに加えて、
山, 森, 滝, ビーチ, 水族館, モスク などなど 観光客もたくさん訪れます^^
■ 地理 / 自然
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留学先は、ボルネオ島のコタキナバルという都市。
”島”ではあるが、世界第3位の面積で、日本の2倍弱もある(笑) -
首都のクアラルンプールや、観光地で有名なマラッカやペナンは、
どれもマレー半島にあるから、ちょっと注意が必要。 -
ボルネオ島には、南米のアマゾン・アフリカのコンゴ盆地に次いで、
大きな熱帯雨林がある。 -
オラウータンやテングザルなどの希少種が生息している。
■ 文化 / 民族
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マレーシアの民族は、マレー系・中華系・インド系に大別される。
ボルネオ島では、これらの3つの民族に加えて、少数民族が暮らしている。 -
マレー半島の方では、政治の実権を握るマレー系住民と経済力の強い中華系住民の間で、
対立が文化的な軋轢が生じている。
しかし、ボルネオ島では、民族間の対立は小さく、仲の良い印象を受けた。
■ インドネシアとの比較
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言語:
方言くらいの差らしい。したがって、マレーシア人とインドネシア人は、言葉が通じる。 -
中華系:
中華系マレーシア人は中国語を母語として、メディアも中華系独自のもの浸透している。
対して、中華系インドネシア人は中国語を話せないことも多い。 -
宗教:
どちらも国民の最大多数の宗教はイスラム教である。
マレーシアがマレー系住民に対して、イスラム教を国教に指定いるのに対し、
インドネシアでは、憲法第1条が”神を信じること”であるが、国教の指定はない。
■ 授業
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マレーシアでは、講義と実習がセットになっている。
日本では、講義と実習は別の授業として履修することが多い。 -
実習では、国立公園・カカオ農園・プランテーション農園などを見学した。
極めつけは、ナビゲーションテストと呼ばれるキャンパス内の森を
コンパスとバラン(木を切る小刀)を頼りに縦走する実習だった。
■ 総選挙の体験
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留学期間中に総理大臣を決める総選挙があった。
おそらくマレーシア史上最も熱狂した総選挙あった。
1965年の建国以来、政権交代は一度も起こっていなかった。
しかし、与党には汚職と腐敗がはびこり、国民の怒りが頂点に達していた。
結果は、元首相のマハティール率いる野党が大勝利を収めた。
選挙の異様な熱気や世界最高齢の政治指導者の誕生の瞬間を体験できて面白かった。
■ 初めて学問を面白いと思った瞬間
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私は、学校の勉強はどちらかといえばできた方かもしれない。
中高時代の勉強のモチベーションは、特待生になって学費を免除してもらうことだった。
必要に駆られて勉強をしていたので、面白いから勉強をするという感覚はなかった。 -
大学に入学したら、専門的なことを学べて面白いのかと想像していたが、
教養課程は基礎的な内容ばかりで知的好奇心を刺激するものではなかった。
だから、学生団体などの課外活動に精を出していた。 -
留学先のUMSは、専門性に特化した教育をしていた。
入る学部によって就職する業種がほぼ決まってしまうから、一概に良いとは言えない。
しかし、専門的な内容を学びたかった当時の私には最高だった。 -
環境科学や林学などの興味のある分野を専門的に学ぶことは想像以上に楽しかった。
学問を面白いを思った初めての体験だった。
この経験を機に、当時はまだ大学院への進学すら頭になかったが、
専門性を磨こうという考えを持つようになった。